われわれは眠ってはいない

「民間防衛」 P239

われわれは眠ってはいない

 

われわれは、この外国元首の演説を聞いた。彼は、われわれに対する善意を保障する旨を述べている。しかし、われわれは、また、彼の著書、すなわち「政治的告白」をも読んでいる。
 われわれは、そのときから、彼のこのような宣言をどのように評価しなくてはならないかを知っている。
 また、われわれは、全体主義大国の戦争準備のために衛星国に要求される役割を知っている。これら衛星国は、「保護者」のために、血を流さねばならず、「保護者」と称する大国は、衛星国を飢えさせ、衛星国の最も優れた肉体的・知的労働者を奪い取ってしまうのだ。
 衛星国は、自分たちに関係の無い勝利を大国に得させるために奴隷のように働いた上、彼ら自身が持っているものを全て剥ぎ取られてしまうだろう。
 この強制労働の上に、更に、あらゆる種類の屈辱が加わるだろう。彼らは召使のように取り扱われ、自由世界の破壊に参加しなくてはならないだろう。われわれが衛星国を解放しようとすれば、その試みは、すべて容赦なく押しつぶされてしまうだろう。そして、非難する場所を求めて世界中をさ迷っている無国籍者と、悲惨な運命を共にしつつ逃走を試みることしか、残された道はないだろう。  若者たちは、準軍隊的の組織に組み入れられて、専制者の野望のために容赦なく犠牲にされるだろう。